老人ホームの日々是晴れ、曇り日記

医師の訪問診療に同行する薬剤師です。老人ホームに入る前の準備や日々の頭の中を綴ってます。

コミュニケーションってやつ

コミュニケーション…

人間は毎日これに晒されている。家から一歩外に出れば途端にこれが絡んでくる。

薬局内でも何か問題が起きると最後には必ず

「よく相手とコミュニケーション取れてたの?」っと問われる常套句。

 

『ねね、昨日の処方薬ちゃんと届けました?』

「はい、ちゃんとあのケースの中にしまってきましたけど」

(ちゃんとケースの中ね…)

初めて行った施設じゃ無いし、子供の使いじゃないんだからなぁ〜わかってるよなぁ。でもあのケースって言ってるけどほんとにあれかなぁ…だってあちらの看護師さんから薬が届いてないって電話がかかってきてるんだよね…。

『お薬が届いてないって事ですが、あの引き出しの中のケースに入れたそうなんです。ほんとにありませんか?』

「えっ?あそこの引き出しにしまっちゃったの?そうなんだ。じゃちょっと探してくるね。」・・・・「あーあったあった!ごめんね💦すみませんでした。(ガチャリ)」

(いや〜謝らなきゃいけないのはこちらの方だろう。いつも飲み薬はテーブルの上に置いて来るのに、今回のはすぐに使わない薬だと思ってケースの中にしまってきてくれたんだよね?多分。で、それを伝える人も周りに誰もいなかったんだよね?多分。でもね、それならケースにしまったって言う一言を看護師が必ず見るテーブルの上に書き置きしてきて欲しかったなぁ…そのちょっとした事なんだけどなぁ)

「大丈夫でした?薬みつかりました?」

『うん、あったみたい、大丈夫。』

「テーブルの上になかったらいつものあのケース見ればいいじゃ無いですかね〜」

『あちらも忙しいからね。気が回んない事あるよね』

「誰もいなかったんで事務の人に薬置いときましたって言ったんですけどね」

(事務員さんにね〜)

ん〜こう言うのって注意しにくいんですよ…仕事ちゃんとやってると思っているから尚更…

〔コミュニケーション〕ってググると〔気持ち・意見などを言葉を通じて相手に伝えること〕っとあるけど言葉通りの伝達行為だけやってると必ずトラブルになりますね。

コミュニケーションってね、伝達行為じゃないんだよ。

コミュニケーションはね、ちょっとした思いやりの上にある伝達行為なの

根底にこの気持ちを持って望まないと、何度伝達行為のやり取りしてもうまくいかないんだよ。

 コミュニケーションが苦手って言う人いますよね?わたしそんな事ないと思いますよ。

まず相手の立場になって考えればどうしてあげればいいか少しわかるはずです。

ただちょっとしたコツがあるんです。思いやりはちょっとでいいんです。

はりきり過ぎない事。はりきるから失敗してしまう。ちょっとの思いやりを少しずつ少しずつ積み重ねる。

これはね、いつのまにか人間関係楽になってます。

なんか人間って生き物がつらい人。お試しあれ